現場を知り尽くしているからこそ見えた次世代型新人研修
新たなステージへの挑戦
パーソルプロセス&テクノロジー株式会社様
事業統括部 経営企画部
アウトソーシング88推進グループ
逢坂宏子様 佐藤大輔様
新入社員導入研修約2週間お世話になりましたパーソルプロセス&テクノロジー社の逢坂様、佐藤様に、当時の想いをお聞きしました。
担当プロデューサーの川口唯貴(以下川口)、講師を務めていただいた沖講師(以下沖)、楠との5者対談は2時間以上にわたって笑いの絶えない場となりました。
導入の決め手は、
新卒の目線に立った設計で、
なによりも面白かった
川口:最初は、弊社が行っている「目からウロコ!のHRDセミナー(以下「目ウロコ!」)」にいらっしゃったのが始まりでしたね。
逢坂:私が初めて研修担当になったときに、まずは「研修会社さんを選ぶ」というところから話が始まり、昨年の8月、沖さんと楠さんが登壇された「目ウロコ!」に参加しました。当時、弊社からは別の人間がすでに参加していたのですが、セミナーの評判を聞いていたのでどうしても行きたいと。そこからのスタートでしたね。
川口:昨年度の4月からお二人が教育研修のチームに着任され、新年度の新卒研修を企画されていたんですよね。セミナーに参加されて率直にどのような感想でしたか?
逢坂:正直、驚きました。弊社はわりと研修には手厚いと思っていて、その中で「なぜこんなに社内で研修をやっているのに、なかなか成長しないんだろう」とずっと思っていたのです。研修を受けて、それで満足している人がいるという話は耳にしていましたが、それでも講師や内容の質は高い方だと思っていたんです。でも、リ・カレントさんのセミナーに参加したときに、私がこれまで経験をしてきたインプット型の研修とは全く異なっていたのに驚きましたし、なにより面白かった。
結構、研修会社さんというのは、作ったコンテンツをそのままパッケージでやられているところが多いと思うのですが、御社の場合は、今の市場、今の若者に対して、どういうコンテンツ、どういうメッセージが刺さるのか、ということをずっと分析をされて、常に最新のものをやられているんだなと。研修というものに対する考え方が変わりました。それはある意味で衝撃でした。
佐藤:そうですね。事前に社内で話は聞いていました。とにかく受けてみればわかると (笑) 。どんな感じで実際に研修をされるのか興味はありましたが、セミナーに参加する前からきっと大丈夫だとは思っていました。それ以前にリ・カレントさんとは何度かお会いしていたので、直接お話をさせていただくなかで意思がすごく伝わってきたのと、目線が合ったんですよね。
要するに「新卒の目線が解っていないと受講者達にも伝わらないよね」というのをまず前提として理解していただいていたこと。「相手となる新人にはこういう傾向があるから、こういう風に伝えて行かないと伝わらないよね」というところをしっかり研究されていた。御社のセミナーに行ってみたときに、他の会社の人事の方ともお話ししましたが、研修ってこんなにも面白くできるんだなと思いました。
研修の意味は「我慢させること」ではなくて、
「どうやったら楽しくできるのか」を
考える力や自走力を育てること。
楠:教育研修というお仕事につかれてから1年、お二人はどんな思いでここまで走ってこられたんですか。
逢坂:私たちはここにいる最初の動機が異なるので、印象も違うかもしれませんね。私は通常異動ですが、佐藤は自ら手を挙げて教育研修のチームに異動しています。
佐藤:私はここに来る前はでプロジェクトの中で社員の育成をしていました。でも、もっと大きな括りで社員の育成ができていないと、会社として成長していかない。自分がプロジェクトで社員を育てるということを10年繰り返しても、プロジェクトという枠の中でしか変えられない。ならば、もっと根っ子の部分からしっかりと人の育成を通して会社を変えていきたいと思ったんです。
具体的には、私たちのスローガン「はたらいて、笑おう。」を実現するために、これまでの研修手法を変える必要があると感じていました。私たちが育てたい人材とは様々なことにチャレンジし、失敗し、そこでしっかりと学ぶ。この先の目指す姿を想像し、どのように成長していくべきかを自分で考えられる人。自らが「どうやったら楽しく仕事ができるか」を考える力や自走力を育てる必要がある。ただ、これらを実現する研修を実施するためには、ちゃんと理解をしてくれるパートナーさんが必要でした。私たちにはそこまでのノウハウがなかったのですが、「こうしたい」という想いはあったんです。それに共感してくれて、一緒にやってくれるパートナーさんがいればいいなと思っていたんです。
そういう想いを持ってる中でリ・カレントさんとの出会いがありました。新入社員の気持ちを汲んでいるか汲んでいないかは私たちにとってはとっても重要な要素で、リ・カレントさんはその要素をしっかりと持っていました。
逢坂:昨年度研修の面談で印象的だった受講生の言葉があります。「“はたらいて、笑おう。”を掲げているのに、教育研修のチームの人は楽しそうに働いているようには見えない」と。はたらくことの楽しさは人によって違うと思うのですが、人事という立場で考えたときに、彼らが共感できるような姿を体現することが必要だと思いました。
佐藤:実際に、私たち自身、「はたらいて、笑おう。」の方向に向いていない状況がありました。だから、彼らが「楽しくない」というのはその通りで、講師側もはたらいて笑うために、研修や新入社員と本気で向き合わないと駄目だなと。
逢坂:弊社にはアルコミュというお酒をのみながらコミュニケーションを図る場があるのですが、研修中とは違い、フランクに話している社員を見て、新卒社員から「こういう会社だったんですね」と言われたんです。彼らも腹を割って喋ってくれるし、なんでも言ってくれる。今の新入社員の世代は壁を張っているとか、クールとか、何も考えていないとか言われるけど、その時初めてそうではないことが分かりました。
とはいえ、我々が関われるのは彼らの社会人人生のほんの一部だけなので、現場に配属してからも引き続き受入側の社員と一緒に育成を行い、事業を作っていく。これこそがとても大事なことなのです。
お客様の「一緒に何かを変えてくれる存在」
になるその小さな積み重ねが、
信頼につながっていく
楠:教育研修チームのなかでもお二人のチームワークは抜群だと思うんですが、何がお二人をそうさせてたんですか?
佐藤:おそらくミッションの共有がしっかりできていたからではないかと。それぞれやりたいことが違っても、育成や教育に対する課題感は同じなので舵がきられた時はすごいパワーで協力できるんですよね。
逢坂:私たちは社歴もそれほど変わらないのですが、新卒入社と中途入社で歩んできたキャリアは全く違います。ですが、携わってきたプロジェクトの背景がとてもよく似ていて。状況が厳しいプロジェクトを立て直すために異動し、お客様に気に入っていただいてなかなかプロジェクトから出られない……そんな環境でずっと管理者をやっていました。
成功体験や失敗体験をくぐり抜けているからこそ、うまくいくプロジェクトはどういうものか、どのように社員を育てるべきかといったことの知識は一定持っている。もちろん、得意分野とか専門分野は全然違うのですが……(笑)
佐藤:プロジェクトの立て直しをしてきた経験が多いのですが、そういう時こそお客様が一番困っている時なので、力を貸せる存在であることは重要だと思っています。敢えて火中の栗を拾いに行くというのは、やらないに越したことはない。でも、そこに踏み込める人材を育てないと、お客様は私たちを一緒に何かを変えてくれる存在だと思ってくれないんです。今回、我々はリ・カレントさんにそういう人材を育てる研修をつくっていただいたと思っています。
私たちはお客様に対して、パートナーとして、対等な立場としてしっかり意見を言い合いながら、「本質的な課題はこれで、やるべきことはこれです」とはっきり言って進めていく。答えが正しいか分からず、先が見えない状態であったとしても進まなければならないんです。
逢坂:答えのない世界に、一歩踏み出してやってみるということと同じですね。
佐藤:まさに人生は自分次第で、起こっていることをどう捉えるのかでまったく変わってくるんです。そこで一歩踏み込んでいくとお客様にも「ちゃんと考えてくれる会社だ」と感じてくれる、その積み重ねが会社の信頼につながっていく。おそらく我々がやってきたことというのは、そういうことだと思うんです。最終的に逃げずに、目の前の相手としっかりと向き合い、一緒に進んでいけるのか。そのコンセプトはリ・カレントさんの研修と合致していましたね。
我々だけでは、ここまで体系的に伝えられなかったと思います。こういう想いはあるけれど、正直、それをどう伝えたらいいのかわからなかった。現場で長い時間をかけて伝えることはできますが、このような考えを伝える方法がわからなかったんです。そこは本当に助かりましたね。
単なる研修会社ではない、
研修コンサルの会社。
我々がどう成長したら会社のために
なるのかをパートナーとして考えてくれた
逢坂:沖さんの研修プログラム「Core&Shift」と4つのメッセージ(※導入プログラム)は、新卒社員ももちろんですが、関わっていたメンターやマネジャーも、まさにその通りだととても感動していました。マクロとミクロの視点の話(※研修初日の思考の柔軟性と視野を広げることの大切さを理解するワーク)は某マネジャーも大きくうなずいていました。
沖:ミクロにすごく特化した視点で物事を見ると、小さな関係のコミュニティやいろいろな問題がミクロになる。でも、外に出るとそうじゃない。マクロでしか判断できない場合もある。上司の指示がマクロだったりすることもある。そこのギャップ感は入社したての頃はなかなか埋まらないけれど、「上司の指示がマクロなんだな」ということさえ理解できていれば、そこで躓いたりとか、うがった見方にならないで済むのかなと。私がすごくミクロの世界で生きてきたので、マクロがいかに大事かというのを後から知って、ぜひ今の子たちには伝えたいと思いました。私は経験を通して知っていったのですが、理解するまでに時間がかかりました。
逢坂:会社に入ったらまず3年と言われるのは、もしかしたらそこの切り替えというところなのかなと。入社してからリーダーを任されたり、違う視点から物事を見る状況になってくるのが、今の弊社では、平均的に3年目なんですね。私自身、振り返ったときに、最初の3年間で何をやっていたかといえば、目の前のことだけを手探りで、とにかくがむしゃらにやっていた。でも、3年経ったときに、たがが外れてすごく楽になった。人や仕事を客観的に見られるようになった。仕事がやりやすくなって、仕事が楽しくなったんですね。その経験を入社してすぐのキャリアの最初の地点で伝えることに、「Core & Shift」の意味があるんだと思います。
楠:その前提として、ミクロでもいいから目の前のやるべきことをこなしている、という前提が大事だと思うんです。小さなカテゴリのなかでもいろいろな仕事をこなして、失敗も成功も体験して、一歩上がって振り返ったときに、「あ、私が歩いていた地図はこういうことだったんだな」と考えることができるようになる。失敗を恐れるようになってしまうと、ミクロのなかでも行動や経験の量が圧倒的に減ってしまう可能性がありますよね。自分で決めて行動して、どれだけ失敗したか。特に失敗を恐れる今時の新人には、このギャップを埋める第一歩が肝なんだと思っているんですよ。
沖:彼らのなかで「恐れ」というものがすごく大きいと思うんですね。新人にはいつの時代でも恐れを持っているのですが、いまはその恐れが多岐にわたっていて根深い。それは教わってきた環境や時代背景なども影響しているので、彼らの責任ではないんです。そこで、彼らに「自分達が一歩踏み出すことが怖くないんだ」とか「踏み出せば学べるものがあるんだ」ということに気づいてもらうことが、最初の導入では大事なのかなと。失敗は当然しますけど、「失敗できてよかった」と思えることが、新人研修の本当のゴールなのかなと思います。
「自分達でもなんとかなるんだ」という感覚が大事だと思うんです。それは新人の場合は体感しにくい。なので、社内での経験をもとに具体的な事例(※ソリューション提案ワークなどを通じたオリジナルコンテンツなど)を目の前で見ることができたというのは、新人の方も身近にイメージを持ちやすい、安心感を持たせられたのかなと思います。
逢坂:仕事のなかには絶対に逃げられない場面があるんです。「自分がなんとかしないと」という責任感や使命感だと思うんですよね。私自身はお客様のために応えたいという気持ちがモチベーションになっていましたね。
佐藤:誰かがやらなきゃいけないという状況で、「私がやります」と手を上げることが重要だと思います。不安に思ってることでも、意外と壁もなく、すんなりやれてしまうことも多いです。そしてそれも経験となり、未来の自分をつくっていく大きな要素の1つになるんですよね。
沖:背負った責任の大きさがその人の懐の大きさを決めていくんですよね。みんな、30代、40代になると、そういった懐ができて背負えるんだと思っているじゃないですか? でも年齢で懐ができたから背負えたんじゃない。背負ったから大きな懐ができたという順番を見失ってはいけないですよね。
逢坂:まさにその通りで、とにかく新卒に関しては早期にリーダーや育成担当、顧客折衝、とにかく色々な経験を積ませたいと思っています。そういったことを実現させるためにも、この後の6月からも引き続き育成をしていきたいですね。
今回は期待以上の満足度の高い研修ができたことに加え、我々の変化というところでは、改めてリ・カレントさんにお願いして本当によかったと思います。一番最初に打ち合わせをさせていただいたときに感じたワクワクが、途切れることなくそのまま研修の最終日まで続いていたこと、こんなに気持ちよくお仕事させていただける会社はなかったかなと思います。
これまで研修会社は、自分達が作ったすでにあるコンテンツをそのままパッケージでやると思っていたんです。リ・カレントさんはそうじゃない。研修をコンサルティングする会社だなということをすごく感じたんですね。我々と一緒に、我々のことをずっと見ながら、我々の社員がどう成長したら会社のためになるのかということを、パートナーとして考えてくださった。こんな素晴らしいビジネスパートナーはいないと思いましたね。
お客様の「一緒に何かを変えてくれる存在」
になるその小さな積み重ねが、
信頼につながっていく
川口:今回の研修なども踏まえて、今後のパーソルプロセス&テクノロジーが目指すところをお聞かせいただけますか?
佐藤:私たちのスローガンである「はたらいて、笑う。」を実現するためには、やはり何かを変えないといけないと思うんです。自ら変える。それをするためには、受け身の姿勢では変えることはできないと思うんですね。チャレンジしてみる、それがたとえ険しいことであっても、一歩踏み出してみる、そういう人材を今後我々が増やしていくことで、「はたらくことを楽しんでいる」という世の中にしていきたい。今まで研修を受けていた新入社員に、10年後、15年後を築いていく存在になってもらいたいと思っています。
その中核を担うような人材を育てるためには、現状を変えるようなマインドと手法が必要だと思います。人間関係の構築の仕方なども、リ・カレントさんの研修を通じて学んだのだと思います。
私たちのリクエストは受け身の学びではなく、「体得する」だったんです。配属後、「研修で学んだことを武器にして、戦っていくんだよ」と伝えたい。「はたらいて、笑おう。」実現するためには、新しいチャレンジが必要。受け身じゃなくまずはやってみる。そのマインドセットの一番重要な核の部分を今回の研修で教えていただけたのがよかったですね。
逢坂:私たちパーソルプロセス&テクノロジーは、パーソルグループという大きな組織の中で、システムソリューションやITアウトソーシングの事業を担っています。
私たちが掲げる「はたらいて、笑おう。」というスローガンは、働くことそのものを輝かせ、人生を楽しむことにつなげていくために、全ての働く人を支援したいというメッセージが込められています。
まずは私たち自身が「はたらいて、笑おう。」を実現していかなければなりません。
そのために、私たちは教育、研修を通じて社員一人ひとりが自ら変化し、チャレンジし、成長を実感し、はたらいて笑えるよう、これからも全力で支援をしていきたいと思います。
積極的に研修運営に関わり、わからないことは講師を探し、積極的に質問をしに来るなど、自ら考え動く主体的行動が多く見られるようになった。
担当講師:沖みちる 楠麻衣香 他2名
パーソルプロセス&テクノロジー株式会社様
事業統括部 経営企画部
アウトソーシング88推進グループ
逢坂宏子様 佐藤大輔様