トレジャリアLABO
共育職場スクラムで新人の爆発的成長に火を点ける! ~可能性探究型1~3年目+OJT育成体系~
(2019.11.18実施)
若手人材に対し「早く一人前になってほしい」という期待がますます切実になっている一方、これまでの若手育成のやり方では、育成側が期待するレベルまで育たない(あるいは育つまでに時間が掛かる)というご相談を受けることが多くなってきました。
今回のセミナーでは若手育成に日々、頭を悩ませている人事の皆様にお集まりいただき、各社の新人・若手育成の現状や新人・若手の成長に火をつけるための育成体系をご紹介しました。
「若手育成」のお悩み、実際のところは?~「伝えたことが伝わらない」~
セミナーではまず、ご参加していただいた皆様に若手の特徴で
ポジティブな面とネガティブな面の両軸で書いていただきました。
【ポジティブな面】
■正直で素直(先輩の言うことを素直に聞く)
■ハマると物凄く熱心に仕事に取り組む
【ネガティブな面】
■話している内容がズレる/話のテンポが合わない
■(仕事に対して)粘らない、(仕事の出来が)70点主義
【OJTにおける悩み】
■OJT担当が自身の業務で多忙し過ぎて新人・若手を放置気味
■OJT担当者によってやる気が違う
皆様の満場一致のお悩みは、「伝えたことが伝わらない」という現象でした。
具体例としては
■何度、繰り返し同じことを教え続けている
■相手を怒らせてしまうコミュニケーションを取っても、そのことに気づかない
「SNSの発達によって、SNS上のコミュニケーションと現実(対面)のコミュニケーションが一緒になってしまい、相手に感情を伝えるとか、相手の感情や意図をくみ取るということが苦手になっているのではないか」
「上司がパワーハラスメントが怖くて(きちんと伝えるべきことを)強く言えていないのではないか」
ディスカッションの中では、皆様のそういった仮説もお伺いしました。
森講師は若手側・育成側それぞれに以下のポイントを語ります。
「若手は(他者とコミュニケーションする)経験を増やし、(周囲から)フィードバックをもらうこと、そしてその経験から経験学習サイクルを回して、どれだけ持論化できるか大事」
一方、育てる側に対しても、
「ディレクション力弱いですよね。具体的には新人が『大丈夫です』と返答してきても『何が大丈夫なのか?』まで聴くことが大切。ただ、我々の世代は『○○さん、いつもの資料をなるべく早くでよろしく!』と、忖度しながら仕事を進めるような育成しかなかった。明確な指示を出して育てられた経験がなく、新人・若手にディレクションを出すことができないんです。だから管理職研修ではこの部分の力を鍛える必要がある」
そして、一番大切なこととして、次のメッセージを繰り返しお伝えしていました。
「(人事の皆様含む育てる側は)今の若手が悪いのではなく、育ってきた時代も環境も違うのだから、若手も違うと理解しましょう」
「我々育成側から、考え方や接し方を変えていくのが大事です」
〜なぜ、今若手の育成体系を整える必要があるのか?〜
新人・若手の傾向が変化し、育てる側との世代GAPが広がっていく中、新人・若手社員の育成上における悩みを単発の研修施策で解決し、現場で活躍させていくことは困難です。育てる側も考え方や接し方を変える必要があります。
だからこそ、1年目~3年目に対し、OJT(現場育成)とOFF JT(研修)に一貫したメッセージを持つ育成体系が必要になってきています。
森講師は育成体系のメッセージを構成するうえでのポイントを次のように語ります。
「1~3年目の若手が色々な仕事を通して、自身が仕事で楽しいと思える瞬間(自身の仕事の喜びを見つけ、心に火を灯す)を見つけられる育成体系になっているか」
「上司、OJTトレーナー側は若手に繰り返し「自身の仕事を通して成し遂げたいこと」を語り、若手の『ありたい姿』を共に描けるかが重要」
若手の価値観が多様化し、1人1人のモチベーションも違う中では、個々の「○○を達成したい/成し遂げたい」というありたい姿を描くことが、彼ら自身が前向きにモチベーション高く取り組むうえでは重要になります。
森講師が育成体系を構築していく中で大切にしているのは、新人・若手のポテンシャルをを引き出せるような育成体系を整えることです。
「新人・若手の方が(上司・先輩よりも)圧倒的に優秀ですよ!上司・先輩には経験がありますが、新人・若手は、ITツールなどの最新の技術も取り込みながら今までにはない仕事を進めていくことができる」
〜新人・若手のポテンシャルを引き出す育成とは?〜
■これまでの育成:
新人・若手社員は「決められた業務を遂行する組織の一員」であり、「指示内容が『できない』から『できる』状態するのがOJT」
■これからの育成
「無限のポテンシャルを持った個性ある新人・若手社員の『強み』に目を向けて、『共に挑戦して育つ』のがOJT」
「VUCA(Volatility:変動性、Uncertainty:不確実性、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性)時代の到来が浸透し、どの会社でもイノベーションや生産性向上が叫ばれています。
その環境下では、これまでの画一的な育成方法では時代の変化に対応できる人材は育ちにくい。まず『自分は何をしたくて、何ができる人なのか』を伝えることが大事です」
新人の持つ「ポテンシャル(無限の可能性)」をOJTが業務伴走を通して一緒に発見・発揮するアプローチを行っていくことが重要になるのです。
■リ・カレントの考える若手のポテンシャルを引き出すためのアプローチ
★新人のポテンシャル発揮アプローチ★
Point1.“自分はこう在りたい!”「目指す姿の腹落ち」
Point2.“挑戦して自ら探しに行くもの!”「キャリアを築く意識」
Point3.“与えられるのではなく作り上げる!「仕事・関係性を取りに行く姿勢」
★OJTのポテンシャル発掘アプローチ★
Point1.“みんなと一緒!”の連帯感を生み出す「絆アプローチ」
Point2.“自分にもできた!”の成功体験を生み出す「伴奏アプローチ」
Point3.“もっともっとやってみたい”の成長実感を生み出す「賞賛アプローチ」
セミナーの最後は新人・若手のポテンシャルを引き出すために
森講師は次のようなメッセージで締めました。
「新人・若手のポテンシャルを引き出すためには仕事に挑戦をさせないと。足りない部分はサポートをしながら、最後は我々が挑戦の責任を取ることで支えていくということが、新人・若手のポテンシャルを引き出すのです」
関連セミナーのお申込みはこちら