トレジャリアLABO
3年目社員の抱え込み・堂々巡りのもやもや思考を「チームで成果を生み出す」推進力に変える「3つの仕事力」
(2019.09.26実施)
変化の時代に対応すべく、若手の成長スピードの加速が叫ばれる昨今、3年目社員に対する「一人前になってほしい」という期待はますます切実になっています。しかし、人材への期待もさることながら、「一人前」の定義そのものが変わりつつあるのです。
「”ひとりで完結できる”では足りない」
「周りを巻き込んでチームで成果を出してほしい」
本セミナーで紹介する、弊社の新しい3年目育成は、そうした切実なお声にお応えすべく開発されました。また開発過程では、人事側の期待だけでなく、社内外の若手自身からも生の悩みや「もやもや」を収集しました。「(企画側に立つ)自分たちの世代の“3年目”とは、状況も抱えている悩みも全く異なる」と、今回のプログラム開発に深く関わった森講師は語ります。
「受けた3年目が元気になって帰っていく」とのお声もいただく新・3年目コンテンツの一端をご体感いただくひとときとなりました。
「3年目社員の成長」、実際どうなの?
~頻発!「自信のなさと諦め感」、「巻き込み下手」~
ご参加の皆様に、現在のお悩みや取り組むべき課題をご共有いただく場面では、3年目社員の離職率について、主体性について、日々の業務姿勢について…グループ内での深い頷きと共感と共に、次々と「ぶっちゃけ」の切実な付箋が並びます。
講師からは、自身も若手社員をマネジメントする立場として共感しつつ、こんな問いかけがありました。「これらって、本当に本人だけの問題でしょうか…?彼らには本来、ポテンシャルがあるということをお伝えしたい。それを潰してしまっている環境要因はないのか、是非お考えいただきたいと思う」。
「我々の時代、Youtuberになりたい人はいなかった。その時”YouTubeという情報”はなかったからです。キャリアを左右するのは「情報」なんです。今、溢れる情報が不景気と不安定な時代を示し、彼らは「やっても無駄だ」と学習性無気力感でいっぱいになっている。そりゃあ、主体性は簡単に出てこないですよね」
「だからこそ、(彼ら自身よりも)先に我々が彼らのポテンシャルを信じ、“自分のキャリアは自分でつくるものなのだ”という情報をメッセージとして伝えることが、彼らを引き上げ成長させるんです」。3年目になったらとりあえず転職、の情報に溢れた環境で働く若手側の「ぶっちゃけ」を切り出すトークに、目からウロコな頷きが生まれました。
また、森講師は、3年目若手社員の方々にこれだけは伝えたい、と熱くメッセージを語りました。
「環境(上司、状況)が変わるのを待つんじゃなく、自分で自分を成長させる。どんな時代でも状況でも信じられる自分の可能性を磨き、プロとしてのコア(軸)を持ちましょう」
3年目社員が自分で自分を成長させるための3つの力
~「言われたことだけ」ではない一人前の仕事~
では、そうしたもやもや3年目社員の方々ご自身には、具体的にどのような力を身に着けてもらえばよいのでしょう。セミナーは「自分の可能性を磨く」という観点に立ち、「仕事の精度を上げる3つの力」の紹介へ移ります。2日間研修でお伝えする内容のうちごく一部ではありますが、全体像とコアメッセージを凝縮してのご紹介となりました。
また、「深読み力」の中では実際に参加者の皆様に一部の演習へ取り組んでいただきました。解説では、仕事の依頼者・オーナーが持っているだろうニーズを細かく分解します。「これをやってほしい」と渡される顕在ニーズ、「言葉にはしないけれど、やってくれたら/汲んでくれたら…」という半顕在ニーズ、そして、依頼者自身意識しない潜在ニーズ。深化する期待をこそ深読み、真に相手の立場に立って仕事を行うかが重要となります。
相手の立場に立つ、ということは3つの力に共通して重要です。自分本位でなく相手(使う側)の視点で見ること、スタートではなくゴール地点から見るということ。
(森)「視野・視座を広げて整理をした上で、“じゃあそれ自分がやります”と自らコミットすることが3年目に重要です」。「必ずお伝えしているんです。替えの利かない人材になりましょう、と。あなただからお願いしたいといわれたいのなら、自ら手を上げて仕事を取りに行くことが重要」
「自分の力を最大限発揮し、深い相手の期待に応えることができたとき、「●●さん、あなたの持ち味を生かして仕事をしてくれて、本当にありがとう」と感謝してもらったとき、本当の意味で仕事は楽しくなるんじゃないでしょうか」
「全ての経験は未来のあなたに繋がる」というエール
~Connecting Dots~
3年目というタイミングでは、異動を経験、ないし控えていることも多くあります。そうした方々には、「どんな経験も、将来の自分や仕事に必ず繋がる」ということを、スティーブジョブズのスピーチや、プランドハップンスタンス理論なども交え、お伝えしました。
進行上、カットすることもある部分ですが、3年目社員への応援メッセージとして効力を持ちます。変化の時代、企業の先行き自体が不透明な世界で、「自分の毎日の仕事は、自分にとって意味があるんだろうか?」 そんな漠然とした不安に苦しむ3年目社員にとって、全ての経験に意味があるというメッセージは、日々の業務への力強い背中押しとなるのです。
最後に
セミナーの最後、今日の学びを共有しあうシーンでは、「3年目には本当の意味でのプロフェッショナルになってほしい」という、改めての期待の声が多く聞かれました。また、「上司が“任せる”“支える”度量を持たなくちゃ」という声、「時間がない、と言っていないで、企画側も本気を出して彼らの育成に向き合わないと思った」とおっしゃった方も。
冒頭の課題感共有では、3年目が抱える息詰まりにのみ注目が集まっているようにも見受けられましたが、3年目社員を取り囲む環境についての意見交換を経、3年目社員がプロフェッショナルとして本来持っているポテンシャル・能力への期待を高めると共に、それを引き出すためにできることは何かと、明るいアイディアを共有されていました。
(森)「いい意味で、若手を子供扱いせずに、プロフェッショナルとしての引き上げをし、足りない部分はサポートをし責任を取ることで支えるということかなと思いますね。そして、上司自身も自分自身のポテンシャルを開発し続けることが大事です」
「(このプログラム受講後)3年目の皆さん、元気になって帰っていきますよ。『今までぶーたれてて、すみませんでした』とかアンケートに書かれる方も(笑)。生き生きしてきて、研修中に紹介した書籍なんかも、昼休み早速Amazonで買いました!とか話に来てくれます」
環境に大きく影響され、自分でも自信の可能性を信じられず、流されて転職してしまったり、逆に日々を「こなして」しまいがちと言われる3年目社員。
そんな彼らが秘めたポテンシャルを開花させて活躍する未来を、ご参加の皆様のお帰り際から垣間見ることができました。
編集後記 ~本企画プロデューサー鳥山の思い~
―セミナーを終え、3年目育成について新たに感じた点、お客様にお伝えしたいメッセージはありますか?
セミナー中、森講師がお伝えした「3年目のポテンシャルに着目しましょう」というメッセージに、育成担当者の皆様からご共感いただけたことが、とても嬉しかったです。3年目に限らず、これからの若手育成はポテンシャルに注視が肝!というのが弊社若手育成のメッセージです。